<クライエント=利用者なる言葉>    

 私達はNPOをたちあげ、社会福祉や医療に携わる人達と接する機会がふえました。すると、彼らが頻繁に使うクライエント=利用者なる言葉が気になりだしたのです。私がこの言葉を聞き慣れていない故かもしれません.40年間、製造業界で勤務していた私にとってクライエントといえば広告の依頼主をさすのです。でも、私は、60歳ちかくになって福祉系の大学の通信課程の3年生に編入し、やっとこですが、卒業しました。従って短期間ながらこの言葉を耳にしていたのです。
  私達の製造業界においても、いわゆるお客様のよびかたは、英語を導入したり,色々と変わってきました。エンドユーザー、コンシュマー、消費者、カスタマー、顧客、生活者などと.。    今後、私達ボランティア、NPOなどがサービスを提供する人々に対してなにか、もっと適切な言葉はないものでしょうか。ちなみに、日ごろ愛用している参考書、辞典などでクライエントの意味を調べてみました。 @ 監修厚生省社会援護局、児童家庭局「改訂社会福祉用語辞典」 中央法規 平成7年 P93 <ケースワークなどの援助を求めてやってくるサービス対象者をさす。最近では、クライエントという言葉にかえて「利用者」という言葉の方が一般的になっている。弁護士や、広告会社では顧客という意味で、医療機関では患者という意味で使用されている。>
A 福祉士養成講座編集委員会編集 「社会福祉原論(第2版」 中央法規 1996年 P178 <生活課題を抱え、援助を必要としている人、一般に利用者とよぶ。>
B 新村出編 「広辞苑」(第四版)岩波書店 1991年 クライアント <@ 弁護依頼人、A広告代理店の顧客 Bカウンセリングを受けにきた人> C 岩崎民平他編 「新英和大辞典」 研究社 1963年 <@(専門家に相談する)依頼人、特に訴訟依頼人、A(商人の)顧客B(ロマ史)隷属平民C子分>